大小あられ (ARARE DROP)


空から降る元気な氷粒


「霰(あられ)」とは、空から舞い落ちる、細かい氷の粒のこと。 気温が0度近くなり、雪が氷に変わり「霰(あられ)」となります。 雨と雪が交じった「霙(みぞれ)」や、粒の大きな「雹(ひょう)」と違って、細かくパラパラと美しく空を舞い、かすかな音をたてて地面に飛び跳ねるのが「霰(あられ)」。  「格」と「情緒」「かわいい」と「粋」

「大小あられ」は、江戸小紋の文様の中でも人気の高い文様のひとつです。格のある文様ではありますが、「ドット柄」「水玉模様」などと言われ親しみやすい柄でもあります。「ドット」や「水玉」と呼ばれるプリント柄と異なるのは、手で彫られた粒粒なだけに、情緒ある情景を描き出していることです。

  また、「大小あられ」は地色によって異なった趣を演出してくれます。紅色系などの色で染めると、上品でかわいい印象を与える江戸小紋に仕上がります。(下記写真参照)
一方、墨色系の地色で染めると、で色っぽい着こなしも映える江戸小紋になります。(写真上参照)